ニシャス居住区
年菜
絵

またもや超久々の更新となってしまった。
今回のマイナー語は「年菜」である。
読み方は特に何のひねりもなく「ねんさい」で間違いないのだが、その意味は漢字を見てもまず分からないだろう。
年菜とは、年の初めに予め作っておく総菜のことなのである。総菜と言うよりおかずと言った方がしっくり来るだろうか。
年始というのは商店の殆どが休業してしまう。そのため各家庭では正月用の料理、もとい食材を用意する必要があったわけだ。 もっとも、予め食材だけを買い込んでその日その日で料理することも出来るのだろうが、年始の料理というのはお節などの「ハレ」の料理であり、事前に作ることも多いので、そこから年菜という言葉が生まれたのではないかと思う。個人的な推測ではあるが。

だが、この言葉も今では死語になりつつある。理由は言うまでもなく、年末年始も営業する大型のスーパーが増えたこと、および同様の特徴を持つコンビニが全国各地にできたということだ。市場は休みであるから食材自体は新鮮味に欠けがちではあるが、購入することに不便はないというシチュエーションが増えてしまったのだ。
さらに、手軽なインスタント食品の台頭により、敢えて料理を作り溜める必要も無くなったというのも、この言葉が現代でなじみを薄くしている要員の一つであろう。 勿論今でも、正月に営業しているような店なんて近くにないという方も多いだろうとは思うので絶滅危惧種と言うほどではないだろうが、正月の店の営業事情はここ十数年でかなり変化したと言っていいのではないだろうか。

市場の年末年始休業も短くなり、お節料理の風習も徐々に廃れてきたとき、この言葉の持つマイナー度合いは一層増すことだろう。それがあり得ないようで実現しそうなのが今の社会だと思う。

用例

・年菜を1ヶ月食べ続けたが無くならない
・年俸は年菜での年末払いだ
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